AI・半導体関連の高配当株を、半歩ずらして探してみた|4社を選んだ理由

「KHネオケムと日本リーテックは買い増したい。」「新しく気になった日本曹達と日本高純度化学は、1株ずつ持って様子を見るのもありかな。」

そんなふうに考えています。

ただ、気になる会社を見つけるたびに買っていたら、保有銘柄は増えていくんですよね。1株なら金額は小さくても、追う決算は1社分増えてしまいます。少額で試せる気軽さは好きですが、ここは迷うところです。

今回は、この4社をどのように知り、なぜ気になったかを書いてみます。

AIと化学会社のつながりを調べているうちに、同じテーマの中にも、ずいぶん違う稼ぎ方があると分かってきました。

この記事は2026年10月7日時点の検討記録です。買い増しや新規購入の案は、まだ実行したものではありません。

目次

この4社を選んだきっかけはそれぞれ違う

KHネオケムは、以前自分でスクリーニングして見つけた会社です。

条件に合う会社を探す中で候補に入り、調べて保有するようになりました。買い増しを考えているのも、その延長にあります。

日本リーテックは、投資コミュニティのライブで紹介されて気になった会社です。そこから自分で調べたら良いと思ったので、購入しました。入口は人からの紹介でしたが、その後に会社のことを知って、持ちたいと思えた銘柄です。

残りの日本曹達と日本高純度化学は、今回の候補探しで気になった会社です。「AI・データセンター・半導体のど真ん中以外で、面白い銘柄はないか」。そのように考え、少し普通の人とはずらして探してみたくなり、生成AIに相談しながら選んだ2社です。

会社私が知ったきっかけ今回、確かめたいこと
KHネオケム(4189)以前、自分のスクリーニングで発見電子材料の成長を理由に買い増したくなるか
日本リーテック(1938)投資コミュニティのライブで紹介受注した工事が利益に結びつくか
日本曹達(4041)生成AIと相談しながら候補探しAI材料の増産と、その後の採算
日本高純度化学(4973)生成AIと相談しながら候補探しめっき薬品の利益と、資産の使い道

生成AIには候補探しや比較を手伝ってもらい、製品の用途や数字は各社の決算資料・製品説明を確認しながら整理しています。

候補を広げるところは助かりますが、「なぜ自分が持ちたいのか」は、もう少し言葉にしておきたいです。

「化学系の会社なのか?」という疑問から、AIとのつながりをたどってみる

最初に会社名を並べたときの私の感触は、「化学系の会社なのか?」でした。

AI関連というと、半導体やサーバーそのものを思い浮かべます。化学会社がデータセンターとどうつながるのかは、会社名だけでは分かりません。

AIサーバーを動かすには、高性能な半導体とメモリ、それらを載せてつなぐ基板、電気を供給する設備が必要です。その材料や工事に、今回の4社の接点があります。[1][3][4][6][8][11]

AIを動かすために必要なもの4社との接点
半導体を製造する材料KHネオケムの高純度溶剤
サーバーの基板・メモリの製造材料日本曹達のPB・VPポリマー
半導体や電子部品の接続部分日本高純度化学の貴金属めっき薬品
データセンターへ電気を供給する設備日本リーテックの電気設備工事

こうして見ると、化学会社への印象も少し変わります。

材料の性能や品質が、サーバーの通信や半導体の製造を支えている。その材料を安定して供給できることに、どれだけ価値があるのかが気になってきました。

次からは、それぞれの会社を分析した結果を簡単に書いていきます。

KHネオケム|高純度の溶剤を品質と安定供給で選んでもらう

KHネオケムは、半導体製造に使う高純度溶剤を供給しています。細かな回路をつくるフォトレジストなどの原料にも使われる材料です。金属などの不純物を極力抑える必要がある工程で、高純度化技術と品質管理が役立ちます。[1][16]

気になるのは、品質や安定供給の価値が利益にも表れていることです。2026年上期の電子材料は、売上高が前年同期比26.3%増、営業利益が51.3%増でした。会社は数量の増加に加え、品質や安定供給の価値を価格に反映したと説明しています。[2]

スクリーニングで見つけたときの関心から、今は「この利益成長が続くなら、追加で持ちたい」という見方に進んでいます。

ただし、電子材料の売上構成比は13.8%。機能性材料や基礎化学品も業績に効くので、会社全体の稼ぎ方と合わせて見ておきたいです。[2]

日本リーテック|データセンターに必要な電気設備をつくる

日本リーテックは、鉄道・道路・送電線などの電気設備工事を手がけています。直近の決算短信には、データセンター関連の電気設備などの大型工事を受注したと書かれていました。[3]

AIサーバーを置く建物にも、電気を安全に供給する設備と施工が必要になります。日本リーテックは、その仕事を実際に受注しています。

一方で、受注しただけでは利益は確定しません。工事が進み、売上が計上され、原価を差し引いて利益が残り、代金を回収するまで追うことになります。

DC案件だけの金額・利益率・完成時期は非開示なので、部門全体の受注と採算から確認していくつもりです。

日本曹達|基板とメモリの材料でAIサーバーを支える

日本曹達で気になったのは、NISSO-PBとVPポリマーです。PBは基板向け、VPは半導体をつくる工程向けです。どちらもAIとの接点がありますが、使われる場所が違います。

PBは、独自の重合技術からつくられる樹脂です。

AIサーバーは大量のデータを高速にやり取りするため、基板の材料にも低誘電性などの特性が求められます。会社はPBのAIサーバー向け販売が増加したと説明しています。[4][5][6]

VPはKrFフォトレジスト用の材料です。

AI用HBMの需要拡大に対応するため、生産能力を2倍にする設備を2025年3月に竣工しています。HBMは、高速に大量のデータをやり取りするための高帯域メモリ。日本曹達は、その製造に必要な材料を供給する側です。[6]

さらにHPCという成長材料もあります。こちらはヒドロキシプロピルセルロースという医薬品添加剤で、錠剤の結合剤などに使われます。

2026年7月に増産設備が操業を始めました。[6][7] 名前は紛らわしいですが、このHPCはAI計算設備のことではありません。

AI材料と医薬品材料の両方を伸ばそうとしている会社として、興味が出てきました。1株から持つなら、増産した後の販売と採算を追うための1株、と考えています。

日本高純度化学|接続部の品質と貴金属の使い方に価値がある

日本高純度化学は、半導体パッケージや電子部品の接続部分に使う貴金属めっき薬品の会社です。GPU、メモリ、光通信モジュールなどの用途が、決算資料で示されています。[8]

接続品質を保ちながら貴金属の使用量を抑える技術や、顧客の製造工程を支えるサービスに価値があります。原材料を外部調達し、薬品の調合を中心に製造するため、大規模なプラントを必要としない事業構造も面白いと感じました。[11]

ただ、この会社は本業の利益と、保有する金融資産の厚さを両方見る必要がありそうです。予想利益には大きな株式売却益が含まれています。[8] 配当やPERの数字を見て関心を持った後に、その中身まで確認したくなりました。

新規で1株を考えているのは、めっき薬品の利益がどう伸びるかと、保有株式を売った資金をどう使うかを追ってみたいからです。

気になる理由を次の確認につなげておきたい

KHネオケムは自分のスクリーニング、日本リーテックはコミュニティのライブ、日本曹達と日本高純度化学は生成AIとの相談。知ったきっかけは違いますが、調べた後に惹かれる部分があった4社です。

今は、すでに持っているKHネオケムと日本リーテックへの追加資金を優先して考えています。新規の2社は、1株から知る楽しさも残したい。ただ、銘柄数が増えることへの迷いは、まだあります。

そこで、配当・ネットキャッシュ・利益の中身と、次に確認したい変化は後編にまとめました。山口揚平氏の『企業分析力養成講座』から抜粋した9つの項目も使い、会社の強さを比較しています。[17]

続き:AI関連4社を9つの視点で比較|配当・ネットキャッシュと買い増しの迷い

関連:『教養としての投資』の読書記事

参照資料

  1. KHネオケム:電子材料の公式製品説明
  2. KHネオケム:2026年12月期中間決算短信(2026年8月4日)
  3. 日本リーテック:2027年3月期第1四半期決算短信(2026年8月6日)
  4. 日本曹達:2027年3月期第1四半期決算概要(2026年8月7日)
  5. 日本曹達:NISSO-PBの公式製品説明
  6. 日本曹達:中期経営計画Stage3(2026年5月14日)
  7. 日本曹達:NISSO HPC増産設備竣工(2026年8月6日)
  8. 日本高純度化学:2027年3月期第1四半期決算説明資料(2026年7月24日)
  9. KHネオケム:配当方針変更・配当予想修正(2026年8月4日)
  10. 日本リーテック:資本コストや株価を意識した経営への対応(2026年5月18日)
  11. 日本高純度化学:事業モデル・強み/中期経営計画/2027年3月期第1四半期決算短信
  12. 日本曹達:2027年3月期第1四半期決算短信(2026年8月7日)
  13. Yahoo!ファイナンス:KHネオケム/日本リーテック/日本曹達/日本高純度化学
  14. 日本曹達:公式IRカレンダー
  15. 日本リーテック:中期経営計画の経営数値目標修正(2026年5月12日)/中期経営計画の公式説明
  16. KHネオケム:半導体用フォトレジストなどに使う高純度溶剤の公式説明
  17. 山口揚平『デューデリジェンスのプロが教える 企業分析力養成講座――会社の本質を見抜く9のポイント』日本実業出版社、2008年。ISBN 9784534044495。書誌情報
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